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2018年06月13日の記事は以下のとおりです。

038 第二部プロローグ

「そもそも、影神はフル・ヤタクミに権利を委譲したはずでは無かったのかな? それすらも間違いだった、と?」
「影神はそもそも一柱である必要は無いんですよ。二柱でも構わない。それに、シミュレートワールドのエネルギーを管理する上で一柱ではキャパシティが足りない。だから、世界再生プログラムの実行と同時に、フル・ヤタクミを神に仕立て上げた」
「でも、影神は三柱居る。それについては?」
「それは貴方が必要と判断したからでしょう。メルキオール、バルダザール、カスパール。三位一体とはよくいった話ですが、いずれにせよ、それによって自立が成立しているのも事実」
「然様。今回の『事故』はカスパールが暴走しただけに過ぎない。そして、その為にバルダザールであったフル・ヤタクミが出動しただけのこと。世界プログラムの運用には何の変更も与えられない。それは問題の無いことだからだ」
「では、メルキオールの見解は?」
「未だあの世界には価値がある。価値がある以上はシミュレートを継続するべきだ」
「成程ね……。あなたの見解は分かりました。結果は追ってお伝え致しましょう」
「結果?」
「あそこまで世界に干渉したのです、影神が。貴方は何もしていない、と言っても影神全体の責任が問われる。貴方は辞退されることは無いでしょうが、カスパールの後任も決めなくてはならない」
「それこそ、かつて人の魂だった彼の存在を使えばいい話では無いか? 彼は独善的であり偽善者でもあったが、神としての資格は大いにあると言えるだろう。どうだね?」
「……あなたの意見はあくまでも意見として受け取っておきましょう。私が決めることですから、影神の後任については。貴方からもフル・ヤタクミ……バルダザールには言っておいてください。彼は別に悪いことをしたわけじゃあない。けれど、本来影神の暴走は止められたはず。管理者を殺すまでのことには起きなかったはず。今は彼が彼の世界の管理者をしているはずでしたが、それも時間の問題。新しい管理者を決定せねばなりません」
「神の世界も人手不足ですねえ、ムーンリット・アート?」
「巫山戯ている暇があるなら、少しは手伝って貰っても良いと思いますが」
「良いですよ? その代わり、前みたいにまたプロファイルを発行して貰わないと。僕のプロファイルはもう使えなくなっているんでしょう?」
「……前言撤回します。貴方に世界を任せたらどうなるか、あまり考えたくありません」
「眷属についても考慮しなくてはなりませんね?」
「オール・アイ、でしたか。行方不明になった眷属は。何処に消えたというのやら……。ラスト・ホープについてもあの世界に居ることを希望していましたし。ただまあ、もう記憶エネルギーを奪うことはしない、と言っていましたが」
「彼女にも罪悪感という感情でも芽生えましたか」
「さあ?」
 そうして、会話は終了する。
 ここは神の世界。人間が関わることの無い、次元の一つ上の領域でのお話。
 しかしながら、物語はここから始まらない。
 物語は、一つ次元が下の世界、ガラムド暦2135年のとある研究施設から始まるのだった――。

 

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